EA上級者の人が言ってる「ping値」って何?
なぜ大事なの?

このような疑問にお答えします。

ping(ピング)値というのは、通信の応答速度を表す数値です。

  • ping値が小さい
    →EAの注文が届くのが早い
  • ping値が大きい
    →EAの注文が届くのが遅い

pingの値が小さいほど、よりリアルタイムな取引ができるようになるので、EA運用をする際にも重要視している人も多いですね。

特に、スキャルピング系のEAはリアルタイムな取引が重要になるので、ping値の改善によって成績が向上する可能性がありますよ。

この記事では、ping値の確認・改善方法をご紹介しますので、さらなる運用改善に役立ててみてくださいね。

ping値の確認方法

ping値は、PC版のMT4(MT5)画面から簡単に確認することができますよ。

私が実際に運用している口座の画面でご説明しますね。

STEP
MT4(MT5)の画面右下をクリック

「xxxx/xxxxkb」と書いてある部分です。

STEP
チェックマークの付いているサーバーの数値がping値

ping値の単位は「ms(ミリセカンド)」です。

10msだったら、100分の1秒ということですね。

以上の2ステップで確認することができますので、一度確認してみてくださいね。

ping値が取引結果にどう影響するの?

次に、ping値の取引への影響について、ご説明しますね。

ping値が小さいほどリアルタイムな取引ができるようになりますので、次のような影響があります。

  • 意図した注文価格で約定しやすくなる
  • トレーリングストップ注文が通りやすくなる

それぞれご説明しますね。

意図した注文価格で約定しやすくなる

ping値が小さくなるほど、意図した注文価格で約定しやすくなります。

EAが注文を出してから約定するまでの間に、価格が変わってしまうリスクを減らすことができるからです。

EAの注文は発注してすぐに約定するのではありません。

証券会社に届いて、証券会社のサーバーで処理されて初めて約定するのです。

そのため、ping値が大きくなればなるほど、注文が証券会社に届くまでの間に価格が変化しやすくなるのですね。

もちろん有利な方向にズレることもあるはずですが、不思議なことに、だいたい不利な方向にズレます(笑)

トレーリングストップ注文が通りやすくなる

ping値が小さくなるほど、トレーリングストップ注文が通りやすくなります。

EAのトレーリングストップは、SL注文によって行いますが、絶対に成功するとは限りません。

高速スキャルピングEAなどで、ストップレベルギリギリの価格に注文をする場合は、失敗してしまう可能性もあります。

SL注文が証券会社に届くまでの間に価格が不利な方向に変わっていたら、注文はエラーになってしまいます。

ping値が小さいと証券会社に注文が届くまでの時間が短くなるので、エラーになってしまう可能性が小さくなりますよ。

ping値はどのくらいがよいの?

ping値はできるだけ小さい方が良いです。

私は高速スキャルピングEAを利用しているので、以前は0.5msくらいのVPSを利用していました。

ただ、今はそこまでこだわっていません。

ping値にそれほどこだわらなくなった理由

私がping値にそれほどこだわらなくなった理由は、次の2つです。

  • ping値を追求するのにコストがかかる
  • ping値に影響を受けにくいEAを利用するようにした

それぞれご説明しますね。

ping値を追求するのにコストがかかる

ping値を追求するには、証券会社の近くのVPSを契約する必要があります。

VPSの費用は、月額数千円程度(VPSの性能などにより異なります)

そうすると、証券会社の数だけVPSが必要になるため、運用コストが増えて利益が出しにくくなります。

今は安さ重視でVPSは選んでいますね。

ping値に影響を受けにくいEAを利用するようにした

そのため、ping値の影響が小さいEAを利用するようにしました。

  • スイング・デイトレード系のEA
  • 期待利得の大きいEA
  • ストップレベルギリギリのトレーリングストップをしないEA

ping値によって成績が大きく変わらないEAを利用することで、ping値にこだわらなくてもよくなりました。

まとめ:ping値を確認して戦略を立てよう

MT4(MT5)のping値についてご説明しました。

ping値はEA運用にとって大事な要素の1つではありますが、追及するにはコストがかかります。

コストをかけすぎると利益が出しにくくなるため、コスト面も意識して、トータルで利益を出せる運用計画を立てるようにしましょう。