「引っ越しをするけど、マンションの退去費用が心配。。。」

この記事では、私の実体験を踏まえて、退去費用でボラれないためのポイントを書きます。

退去費用でボラれないためのポイント

  • 不用意にサインをしない
  • 国交省のガイドラインに沿って退去費用を請求しているのか確認する
  • 賃貸業者とのやりとりはメール・録音などで記録に残す
  • 担当者の雰囲気に気圧されない

私は今のマンションを買う前は、某大手賃貸マンション会社でマンションを借りて住んでいました。

大学生のときに住んでいたマンションの退去のときは退去費用はかからなかったため、「6年住んだし、今回もほとんど退去費用はかからないだろう」そう思っていました。

しかし、退去立ち合いをすると、壁紙の汚れや床の傷跡(家具の跡)などに難癖つけてきます。

そして、「金額は未確定の部分がありますが、この紙にサインしてください。」と言われました(笑)。

もしや「金額が分からないのにサインなんてできる訳ないですよね?」

業者「これは退去立会い完了のサインで、金額の合意という意味ではありません。確定した金額は、賃貸業者から郵送させていただきます。」

もしや「それならその紙にその旨明記してください。書いてないのでサインはしません。確定の請求書が届いてから内容に納得したらサインをします。」

業者「分かりました。。。(しぶしぶ了承)」

その後、2週間ほど経ったころ、請求書が送られてきました。金額は、、、

15万円!!!

まともな明細がついていなかったので、内容に納得できるはずもありません。

内容の確認のため、翌朝すぐに賃貸業者に突撃しました。

担当社員の態度は悪いし脅迫してくるしで最悪でしたが、業者が明確に間違っている箇所を指摘・交渉して、5万円ほど退去費用を下げることができました。
(面倒事はきらいなので、明らかに間違っているところ以外は、深く追求しませんでした)

長くなってしまいましたが(笑)、このときの経験をもとに、マンションの退去費用でぼられないためのポイントについて、私の体験を交えながら書きます。

けっこう酷い暴言など言われていますが、本当に言われました。。。

退去費用の交渉で負けないようになりたい方・どのような暴言を言われたか気になる方は、ぜひご覧ください。

不用意にサインをしない

まず、退去立ち合い時に業者からサインを求められることがありますが、不用意にサインをしないようにしましょう。

ここでサインをしてしまうと、「サインした=同意した」と見なされ、のちの展開が不利になる可能性があります。

サインする前には、以下のようなことを確認しておきましょう。

サインする前に確認すること

  • 何のためのサインなのか?
  • 請求金額はいくらなのか?この金額で確定か?

これらの条件が明確になっていないのにサインするのは危険すぎます。

「金額は確定ではないけどサインしてください」って、怖すぎます(笑)

もし「サインしないと帰さない」とか脅迫じみたことを言われたら、その場で警察に連絡しましょう。

何のためのサインなのか?

まず、何のためのサインなのかを確認しましょう。

ただの「退去立ち合い完了」のサインなのか、「退去費用に合意」のサインなのかで全然意味が変わってきます。

「退去立ち合い完了」のサインであればサインしても大丈夫ですが、以下を気をつけましょう。

  • 何のためのサインなのかが明記されているか?
  • 証拠としてサイン直後の写真を撮ること

何のためのサインなのかが明記されていない場合は、サインする必要はありません。立ち合い者が勝手に言っているだけの可能性があるからです。

また、証拠としてサインをした直後の写真を撮っておきましょう。あとから手書きで金額を書き足される可能性があるからです。

サインには、そのくらい慎重になった方がよいです。

請求金額はいくらなのか?この金額で確定か?

もし「退去費用に合意」のサインだった場合は、請求金額と金額が確定か否かを確認しましょう。

請求金額0円で確定であれば、サインしてOK(証拠写真は撮る)です。

しかし、請求金額が高かったり金額が未確定の場合は、その場でサインしない方がよいです。

後からいくらで請求されるか分かりませんので、怖すぎます。

「請求金額の内訳明細を見て納得したらサインしますので、明細を作成してからご連絡ください」などと言って、サインすることは避けましょう。

退去費用は国交省のガイドラインに沿っているか確認する

賃貸業者から請求書と明細が送られてきたら、内容の精査になります。

内容の精査をするときに参照するのが、国交省が発行している「原状回復とトラブルをめぐるガイドライン」(以下ガイドライン)です。

明細の各項目の貸主負担・借主負担が、国交省のガイドラインに沿った内容になっているのかを、賃貸業者と一緒に確認し、おかしい所があれば追及します。

賃貸業者は、当然このガイドラインを熟知しているかと思いますが、間違ってしまうことは誰にでもありますので、双方でしっかり確認しましょう。

私の担当者は「全て国交省のガイドライン通りです」と言っていたのに、全然ガイドライン通りではない箇所がありました。

壁紙やワックスの項目について、何も理解していませんでしたね(詳しくは「私の言われた暴言」でご紹介しています)。

賃貸業者とのやりとりはメール・録音などで記録に残す

賃貸業者とのやりとりは全て、メール・録音・写真などで記録に残しましょう。

口頭だけだと証拠があいまいになり、トラブルの元となります。

スマホのアプリで録音や写真は簡単に取れますので活用しましょう。

私は録音していなかったので、後悔しています(色々酷いこと言われたのに、ほとんど忘れてしまいました)。

担当者の雰囲気に気圧されない

対面で交渉する場合、担当者が威圧的な態度をとってくる可能性がありますが、雰囲気に気圧されないようにしましょう。

私が担当者に吐かれた暴言など

私が担当者に吐かれた暴言などで、覚えているのは以下です。

暴言など

  • あなた契約違反していましたよね!(これが第一声)
  • めんどくせー(書類を机に叩きつける)
  • 本当はもっと高かったんですよ。その金額で請求しましょうか?
  • あなたはお金を払いたくないだけですよね?人としてどうなんですか?

6年間住んでいたお客にこれはどうなんでしょう。。。

録音してなかったのが残念です(笑)

あなた契約違反していましたよね!(これが第一声)

私が担当者と対面して最初に言われたのが、「あなた契約違反していましたよね!」です。

こちらは単に事実確認に来ているのに、いきなりケンカ腰に来られたので、驚きました。

私は冷静に以下の通り返答しました。

「契約違反とは、子どもと一緒に住んでいたことですか?子どもが産まれたので、引っ越し先が見つかるまで住んでいました。今回の退去費用の件と、何か関係があるのですか?」

すると、「関係ありません。。。」と(笑)。

だったら最初から言うなよという話なんですが、要するに「めんどくさい客を威嚇する」目的で言っているんですね。

その後も、あと2回くらい同じやり取りをしました(笑)。

めんどくせー(書類を机に叩きつける)

私と担当者で退去費用の明細を確認しているとき、「6年も住んでいるのに壁紙の交換が全額私の負担なのはおかしい」と指摘しました。

しかし、担当者は「全て国交省のガイドライン通りです」と言って譲りません。

私は「それなら国交省のガイドラインのどこに書いてあるのか、具体的に示してください。」というと、担当者は奥の事務室に入っていきました。

そして、「めんどくせー!!!」とぶちギレて、書類を机に叩きつけていました。

結局、担当者は国交省のガイドラインで証明することはできず、退去費用の見積もりを作った人も間違いを認めたため、私の壁紙費用の負担は0円になります。

壁紙の耐用年数は6年とされており、年数が経つごとに借り主の費用負担分は減っていきます。6年を超えると、原状回復義務のある傷や剥がれがあったとしても、借り主に張り替え費用は請求できません。

https://houseclinic.co.jp/column/2962/

もし指摘しなかったら壁紙費用3万円を全額支払うことになっていたので、恐ろしいですね。

本当はもっと高かったんですよ。その金額で請求しましょうか?

担当者と私が電話で退去費用の話をしているとき、納得しない私に対して担当者が言った言葉が、

「本当は(退去費用)もっと高かったんですよ。その金額で請求しましょうか?」です。

私が焦って妥協するとでも思ったのでしょうかね。。。

「それって恐喝ですよね?ていうか、明細にはそんな費用どこにも書いてありませんでしたよ。誰がそのお金払ってるんですか?もしかして、下請けいじめしてるってことですか?」と返しました。

すると担当者は何も答えられませんでした(笑)。

「なぜそんな稚拙な脅しをするのか」と呆れますが、普段からこういう脅しをしているのかと思うと怖いですね。

あなたはお金を払いたくないだけですよね?人としてどうなんですか?

担当者と私がワックスがけの費用負担について、電話で話していました。

私は「6年も住んでいればワックスが損耗するのは当然でしょう。私が全額負担するのはおかしい。」と主張しています。

一方で担当者は「ワックスが剥がれたのは、あなたが裸足で歩いたからです。賃貸で裸足で歩くなんて考えられません。」と謎の主張(笑)。

私は「それなら国交省のガイドラインはどうなってます?」と聞いたところ、

「あなたはお金を払いたくないだけですよね?人としてどうなんですか?」と言われました。

「いや、私は明らかに間違っているのは払わないと言っているだけなんですが。それで、ガイドラインはどうなんですか?」と返し、淡々と詰めていきます。

結果としては、「ワックス費用は私と大家で半分ずつ負担」としました。

ワックスがけは通常の生活において必ず行うとまでは言い切れず、物件の維持管理の意味合いが強いことから、賃貸人負担とすることが妥当と考えられると記載されています。

https://www.hasegawagilyousei.com/%E8%B3%83%E8%B2%B8%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%96%E3%83%AB-%E6%95%B7%E9%87%91%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%88%E3%81%8F%E3%81%82%E3%82%8B%E8%B3%AA%E5%95%8F/%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%AF%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9/

引用の通り、ワックス費用は全額大家負担で良いはずですが、妥協しました。

ちなみに、担当者が私に暴言を吐いてきたのは、「大家とワックス費用の交渉をするのが大変だから」だったようです(笑)。

「だったら最初からちゃんとした請求書作れ」と言いたいですね。

気圧されないコツ

退去費用の交渉で気圧されないコツは、次の3つです。

  • 理論武装しておく
  • 論点のすり替えに付き合わない
  • 対面しない

理論武装しておく

まず、ある程度の理論武装をしておきましょう。

退去費用のガイドラインを読み込めれば理想ですが、普通の人はそんな手間はかけられませんよね。

ですので、請求明細をもらって、気になる項目をGoogleで検索すれば大丈夫です。

「退去費用 壁紙」みたいに検索すれば、貸主と借主どちらが負担すべきかが出てきますよ。

論点のすり替えに付き合わない

私の担当者は、交渉中に何度も論点のすり替えをしてきました。

私が担当者に言われた暴言は、全て論点のすり替えです。

  • あなた契約違反していましたよね!(これが第一声)
  • めんどくせー(書類を机に叩きつける)
  • 本当はもっと高かったんですよ。その金額で請求しましょうか?
  • あなたはお金を払いたくないだけですよね?人としてどうなんですか?

全て退去費用の交渉とは関係ありませんね。このような論点のすり替えに付き合う必要はありません。

「それって退去費用と何か関係あるのですか?」の一言で黙らせましょう。

対面しない

気の弱い方などは、担当者と対面で話をしないのも有効です。

対面で話をすると、どうしても相手の雰囲気にのまれがちになる方もおられると思います。

業者もそれを理解しているので、威圧的な言葉や脅迫まがいのことを言ってきたのでしょう。

この対策は、対面せずに電話やメールでやり取りすることです。

店舗に行ったら「怖そうな男3人出てきて、意見を言えない環境で交渉をすすめさせられた」なんてことになる可能性だってあるのです。考えすぎですかね(笑)。

おすすめは、メールでの交渉です。

メールがおすすめの理由

  • 写真を添付することができる
  • 参考URLを載せることができる
  • 文章で証拠が残る

メールだと、根拠が明確で記録にも残るため、話がスムーズに進みます。

私も最終的には、メールで話をするようにしました。

まとめ

退去費用をボラれかけた話について書きました。

多くの賃貸業者はこんな酷いことはしないと思いますが、業者や担当者によっては、私のような酷い経験をしてしまう可能性もあります(ちなみに大手業者です)。

酷い業者や担当者と退去費用の交渉をするときのために、退去費用の交渉をするために必要な知識について、頭の片隅にでも置いておいてくださいね。

私は正直、もう賃貸には住みたくないと思うくらい嫌になりました(笑)

マンションを買ったので、災害とかで壊れなければ住み続けられそうですね。